「もつ」を使った料理といえば何を想像しますか?
味噌煮込み?ピリ辛炒め?
いわゆる「博多もつ鍋」を想像する方も多いのではないのでしょうか!
近年はもつとスープが一緒になったお手軽なセットも売られており、食べたことのある人も多いハズ。
今回の豆知識は牛もつのお話をしていきます!
もつとは
ヒレやロースなどの「正肉(しょうにく)」と呼ばれるものに対して
それ以外の内臓肉や畜産副生物のことを広義に指します。
特に、もつ鍋で使われるもつは消化器系の内臓が多く、見た目が白っぽいので「白モツ」と呼ばれます。
博多もつ鍋の歴史
もつ鍋は、戦後の食糧難の時代に福岡市周辺で鉱夫として働いていた人たちが食べていた料理が始まりとされています。
安価に手に入る「もつ」と、ありあわせの野菜を加えた手頃な鍋です。
安くて栄養豊富なもつは、重労働を支える貴重なタンパク源となっていたそうです。
昭和3~40年代にキャベツなど野菜の生産が伸びた時期を経てにら、キャベツ、唐辛子、にんにく、締めのちゃんぽん麺が入った今のもつ鍋の形になったそう。
そして平成初期、当時のサラリーマンたちにもつ鍋ブームが来たことをきっかけに、全国に広まったそうです。
もつ鍋は高タンパクで低カロリー、コラーゲンやビタミンがたっぷり。
野菜もたくさん摂れることから美容や健康にいいと言うことで、最近は男女問わず広く親しまれる鍋料理になりました。
使われる部位
よくイメージする「白いふわふわしたもつ鍋」は牛の小腸のみが使われているお鍋。
甘みと旨味が凝縮した、柔らかぷるぷるの食感が楽しめる部位です。
小腸(マルチョウ、コプチャン)の他にも、シマチョウ(大腸)、ミノ(第一胃)、センマイ(第三胃)、ハチノス(第二胃)、ギアラ(第四胃)などが使われ、いろいろな部位が混ざったものは「ミックスもつ」と呼ばれています。
もつは劣化が早いので、保存・流通技術が未熟だった時代はミックスもつが主流でした。
小腸もつ鍋が人気となった現在も、本場博多のお店は昔ながらのミックスもつにこだわったお店も多いのだとか。
部位の食感の違いを楽しめる鍋ですので、ぜひ食べてみてくださいね!
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煮すぎないのもポイント!