料理の加熱の基本 誘電加熱

料理の加熱の基本 誘電加熱

普段料理をするとき、焼く・炒めるといった調理法「乾式加熱」と、煮る・蒸すといった調理法「湿式加熱」の他によく使ってるもう一つの加熱方法がありますよね?

そう、電子レンジによる調理です!
ボタンを押すだけで、料理の温め直し、食材の解凍下ごしらえも思いのまま。

どんな仕組みなのでしょうか?うまく使うコツは?
今回は電子レンジに注目してみましょう!

電子レンジによる加熱って?

電子レンジを使った加熱は、「誘電加熱」と呼ばれています。

電子レンジは周波数2.45GHz(ギガヘルツ)のマイクロ波(電磁波)を食材に照射し、電磁波を吸収する水分子を振動・回転させることにより温度を上げ、発生した熱で食材全体を温めます。この周波数の電磁波は水に吸収されやすく、効率よく水分子をよく振動させることが出来ます。

……なんだか難しい話のような気もしますが、
大雑把に言うと電波が当たる→水分子が動き出す→温度が上がるという仕組みです。

水以外の物に電波が当たると?

電波は直進し水に吸収され、最終的に発熱します。

電波は陶器やガラスの器など、水分を含まないものはすり抜けますが、水分が含まれている木の器、漆塗りの器などは影響を受けてしまいますので、電子レンジには使えません。

また、金属に当たると反射します。
レンジ内は金属で出来ているため、反射した電波が様々な角度で食材に当たります。

レンジでアルミホイルが使えないのもこのため。
中の食材に電波が当たらないので、温まりません。

うまく温めるには

上手に温めるコツは、食材に十分な水分があることと、電波をまんべんなく当てることです。

少ない芋やかぼちゃ、にんじんなどを下茹でしようとしたとき、干からびてシワシワになってしまったり、焦げて炭になってしまったことはありませんか?

これは食材がもともと持つ水分が少ないため、加熱途中で水分が蒸発しきってしまうためです。
一度水にくぐらせたり、少量の水を追加して加熱しましょう。

また、一度に大量に入れたりせず、食材が重ならないように並べるのもポイント。
電波が十分に当たらないと温めムラが出てきてしまいます。

水分を逃さないようにラップもかけておきましょう。

キケン!食材の爆発!

電子レンジはその性質上、食材によっては爆発してしまう危険もあります。
ゆで卵を作ろうとして爆発させた経験、ありませんか?

卵やソーセージ、たらこ、トマトなど殻や皮、膜のある食材を丸ごとレンジに入れると、水分の多い中身が膨張し、圧力に耐えられなくなって爆発します。

事前に皮を剥いたり、切れ目を入れておくと爆発を防げます。

もっとキケン!液体の突沸!

また、温めすぎた場合に起こる可能性があるのが突沸(とっぷつ)です。
読んで字の如く、突然沸騰すること。

水やコーヒー、牛乳などの液体を過度に温めると突沸は起こります。

一見なんともなさそうに見えても、限界を超えている場合、取り出した瞬間の振動や砂糖を加えた刺激が加わることで激しく沸騰します。
ときには中身が天井まで飛び散ることも。

オートの温め機能はできるだけ避けて、温めが終了してから1分ほど置いておくと安全に取り出せます。

また、カレーやシチューなどのとろみのある液体が、急にボコボコと飛び散りだすのも突沸です。
こちらはコンロで温め直すときも起こる場合があるので注意しましょう。

途中で一度止め、かき混ぜてから再度加熱すると安全です。


このように、電子レンジは火を使う調理方法とはまったく違う仕組みで食材を温めています。

もちろんマニュアルの通りに操作するのが一番おいしく安全に調理することが出来ますが、仕組みを知っておくことでもっと便利に使いこなせるようになりますよ♪


実は氷を溶かせない?!

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