お店で気になる『お肉のカットの違い』、厚いお肉編です!
「お肉食べよう!」と思ってお肉売り場に向かうと、真っ先に目が行くのはやっぱり焼肉用のお肉やステーキ、とんかつ用などのぶ厚いお肉ですよね!
肉の塊をただ厚めにスライスしただけでしょ?と思うなかれ!
よーく見てみると、肉に細かいカットが入っていることがあります。
この謎の切れ目、一体何でしょうか?
謎の「肉の切れ目」の正体
この加工のことを「テンダライズ」といいます。
針状の細い刃などで肉の筋や繊維を短く切断する加工方法で、「ミートテンダー」という機械で細かい切れ目を入れています。
ステーキ肉やとんかつ用のお肉をはじめ、焼肉用のお肉にも施してあることがあります。
なんで切れ目をいれるの?
いわゆる「筋切り」がされている状態で、噛み切りにくいスジを残らずカットして、肉質を損なわずお肉を柔らかく仕上げます。
調味料や香辛料がお肉に浸透しやすくなり、熱を通した時に縮みにくい、火が通りやすいなどのメリットがあります。
今までは……
実はこの加工、昔はほとんどなかったんです。
非常に手間と時間がかかり、細い針を肉の奥に差し込むため、食中毒が発生しやすくなる等のデメリットがありました。
肉を柔らかく食べるには、それぞれの家庭で包丁で丁寧に筋切りをしたり、ハンマーのような「肉たたき」を使うことが多かったのです。
ちなみに、「ミートテンダー」は、もともとは肉たたきのことを指します。
調理する直前に行う必要がありますし、肉を叩いて伸ばして繊維を断ち切るので肉に大きなダメージを与えるので食感も変わってしまいます。
テンダライズは衛生技術も進歩し、機械のミートテンダーで素早く加工できるようになったことで広く普及しました。最新の企業努力で家庭での調理の手間を省き、誰でも美味しいお肉を食べられる時代になったんですね!
焼肉店にも注目
お肉に切れ目を入れて食べやすくする方法は様々にあり、多彩な切り方があり、焼肉店でお目にかかることができます。タンをはじめとした歯ごたえのある部位や、タレに漬け込むメニューは切れ目が入っていることが多くあります。
一番美味しくなるよう、それぞれの部位ごとにカットの入れ方を工夫しているのでぜひ注目して見てくださいね!
お肉今昔物語!